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z053 (07月17日) hat を使う慣用句(1)


talk through one's hat 「ばかげたことを言う,非論理的なことを言う」


直訳: 帽子を通して話す
例文: That self-proclaimed prophet is talking through his hat again.
   またあの自称予言者がばかげたことを言っているよ。


検索の便利な使い方は,用例を探ることができることです。 例えばこの talk through one's hat ,  one's の部分をワイルド・カードにして talk through * hat で google 検索してみるとヒット数はわずか570程度。 それもほとんどが非英語圏の英語勉強サイトのコンテンツです。活用変化させて  talks で105, talked に至ってはわずか 45 。  このヒット数では現実に使われていないも同然です。  ひょっとしたら辞書だけに存在する「机上の慣用句」とでもいうべきものなのでしょうか。
ここで talking throught * hat で検索してみることにしましょう。 すると11,400ヒットします。 ちょうど talk through * hat の20倍。 どうやらこの慣用句は分詞や動名詞の形で使うのが標準的であることがわかります。 
慣用句の使い方までは多くの辞書は触れていません。 語法の詳しさで定評のあるジーニアス英和辞典でさえここまではカバーしていません。 google などによる検索はこの隙間を埋めてくれる強い味方と言えます。





この表現が最初に文献に現れたのは労働争議が盛んになりつつあった1888年のNew York World という新聞の記事。 白いシャツを着るよう命じられたニューヨークの路面電車の運転手の言葉 "Dis is only a bluff dey're makin'. Dey're talkin' tru deir hats." がそれです。 
ただこれだけでは, talk through one's hat の意味ははっきりしません。 bluff は「はったり」で, hat には「地位」の意味があるので「やつらははったりをかけているのだ。 やつらは自分たちの地位を盾に話をしている」と取れなくもありません。 


しかし, この表現の由来の, 次の3つの説
1. Keep it under your hat.  「これは内密にしておいてくれ」に対応する表現として生まれた。 
2. 教会の礼拝で帽子を口元において偽りの祈りの言葉を言ったことから。
3. 帽子はからっぼの頭のメタファで, 「からの頭を通して話す」=「意味のないことを話す」という意味である。


の中から 3 の説をとると, 上の路面電車の運転手の言いたいことがわかるような気がします。