なぜトリスタン・ダ・クーニャなのか   
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2006年6月1日, 時の小泉首相は来日したカリブ海の島国アンティグア・バーブーダのスペンサー首相と首脳会談を開くにあたり, 「失礼ながら, アンタの国, ワテ初めて聞いたわ。」(多少脚色)とおっしゃったとか。


一国の首相なら世界の独立国の名前と位置くらい知っていてもいいんじゃないのか思うのです。 たとえそれが小さくても。 いや, 小さな国に関心があるくらいでは出世はできないし, 「寄らば大国の陰」でないと日本の首相は勤まらないのかもしれません。


       


翻って私自身のことを言えば, 小さい頃から小さい国に興味があり, 地図を見てはアンドラとかリヒテンシュタインとかサンマリノなどはもとより, モロッコにあるスペイン領セウタとかカナダのフランス領サンピエール島とかインドのポルトガル領ジウ(今はない)など, そんな地名を知ってどうしようもない所にばかり目が行き, こういう国では人々はどういう暮らしをしているのだろうと思いを馳せておりました。 


トリスタン・ダ・クーニャという名前も, 小学校の教室の壁に張ってあった世界地図で初めて知りました。 地図の埃のようにポツンと打たれた点の脇に, なんで人名が書いてあるのだろうと不思議に感じた記憶があります。 
ちなみに手元にある高校生向けの地図帳, 二宮書店発行『高等地図帳』や帝国書院発行『綜合地歴新地図』の表紙を捲ると「世界の国々」と称した世界地図があります。 しかしどちらにもこの名前が見えません。 前者の地図帳ではちょうどトリスタン・ダ・クーニャのあるところにヨーロッパの詳細地図が乗っかっていて消されていますし, 後者の地図帳ではその存在が無視されています。



                               


さて時が経ち, 私は, ある秋の長い夜, ネットサーフィンをして過ごしていました。 何かを調べているうちにオーガスタス・アール Augustus Earle というイギリス旅行画家が書いたトリスタン・ダ・クーニャ島の滞在記録(1824年)に出くわしました。 


のちにダーウィンとともにビーグル号に乗船することになるこの画家はひょんなことで, 南大西洋の20数名の島民しかいない孤島トリスタン・ダ・クーニャに愛犬ジェミーとともに取り残されてしまいます。 この滞在記を読んだり, アールが描き残した島の風景画(17枚ある絵のうち上から5枚まで)を見たりして, 180年前の, 日本から見てちょうど地球の裏側にあるこの小さな島の暮らしを想像し時間を潰すのがちょっとした愉しみになったのです。


                       

このオーガスタス・アールの滞在記をきっかけにトリスタン・ダ・クーニャの歴史を調べるうちに, この島が子供の頃見ていたテレビ番組『ひょっこりひょうたん島』とオーバーラップして行く気がしました。 


島を勝手に独立国家にし, 大西洋を行く船に島で作ったキャベツを売る商売を思いついたまでは良かったけれど, 結局商品を持ち逃げされて大した稼ぎにならなかった元海賊なんてトラヒゲを地で行くようなキャラクターがこの島の歴史には出てきます。


次はどんな人物がやってくるのだろう, どんなシチュエーションになるのだろうとわくわくしてしまうのが『ひょっこりひょうたん島』の面白さですが, 私にとってトリスタン・ダ・クーニャの歴史もこれに似ていたのです。 

小学生のときに感じた不思議だと思った『トリスタン・ダ・クーニャ』という名前も私の感性には意味がありました。 もしこの島が多くの英領の島のように守護聖人の名前を取って『セント○○島』と付けれていたら, こんなに思い入れはしなかったでしょう。


私にはこの『クーニャ出身のトリスタン』という意味の, 島を発見したポルトガル人の名前をそのまま使った国名(島名)に勝手に哀愁を感じてしまったのです。 
たぶんそれはフランス語,イタリア語, スペイン語などロマンス諸語で『悲しい』という意味の単語 triste と音感が似ていることと, 島のキャッチコピーになっている The Lonliest Island (一番孤独な島)から連想しただけに過ぎないのですが。  
私がトリスタン・ダ・クーニャにこだわって, このようなコンテンツを作ってしまった理由をもう1つあげるとすれば私個人の性格にあるでしょう。 
私はどうもいわゆるへそ曲がりという性格をしていて, 人が興味を持つことに関心がなく, 逆に人が関心のないことに興味を持つ性格なので, こういう箸にも棒にもならないことに執心してしまいます。


作ったところで何の足しになるのやらわからないコンテンツに時間を費やすなら,もっと生産的なこと(例えば〜それが生産的と言っていいかわからないが〜睡眠時間とか)に時間を使えばいいのに, と自分でも思いながら, こういうマネをしてしまうのが私の性分なのです。


                       
                  

トリスタン・ダ・クーニャという孤高な存在感のある島に惹かれ, こんなページを作ってみましたがどう思われましたか。 ご感想などありましたらお寄せください。 メール        


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