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超トリビアな! トリスタン・ダ・クーニャの歴史 
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【資料コーナー】

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【東インド会社からの要請 】

 前回トリスタン・ダ・クーニャ島の取り残された船長の話を書きましたが,この
 事件の発端をもう少し詳しく見てみましょう。

 17世紀,イギリスやオランダなどが次々と東インド会社を設立して東洋貿易に勤し
 むと,大西洋は航路として重要な地位を占めるようになります。 イギリス東イン
 ド会社はセント・ヘレナの知事に対しいろいろな要請をしてきます。 

 1684年東インド会社はセント・ヘレナ知事に手紙を出しますが,その中でトリスタ
 ン・ダ・クーニャ島が中継基地として使えないか調査をるよう依頼します。 
 
 その際に

 (1)年給30ポンドで知事になれる知的な男性1名
 (2)月給14シリングと食事付きで兵士を勤められる男性5名
 (3)英語が話せる年配の黒人奴隷(妻帯者)3,4名
 (4)動物,植物,種子

 を島へ運搬するようにとも命じています。

 これらの任務を負ってノックス船長率いるトンキン・マーチャント号はトリスタン
 ・ダ・クーニャ島へ向かうことになるのです。

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 【1680年代の貨幣価値 】

 ところでこの手紙にある知事や兵士の給料は当時どのくらいの価値があったのか気
 になりませんか。
 
 ここで1680年代のイギリスの貨幣価値が書かれた下記のサイトを参考にして給料と
 物価をまとめてみましょう。

 http://www.regiments.org/wombats/classics/CKSHILLG.TXT (英語)

 なお当時のイギリスの貨幣は 1ポンド=20シリング=240ペンスです。

 ■ 給料
   比較しやすいように年給に換算しました。
   1週間6日,1年52週フルに働くことを前提にして計算しました。
   現実はもっと少ないのではないかと思います。

 裕福な商人         年収100ポンド以上
 大工(エリザベス1世の時代) 週給5シリング(年給13ポンド)
 メイド           年給4ポンド以下
 インゲイトストーン・ホールの執事 
               季節給 10シリング(年給2ポンド)
 労働者           日給3または4ペンス(年給約4ポンド)

 (注)インゲイトストーン・ホールはエセックス州にある大邸宅。
    【4】もご覧ください。
    執事は酒倉や食器類を担当する召使の頭。
  

 ■ 物価

 ビール大ジョッキ      1/2ペンス
 鶏1羽           1ペンス
 上質の牛肉1ポンド(450g)  3ペンス
 パン4ポンド(1.8kg)(1600年)3または4ペンス
 ガスコニーワイン1ビン   2シリング
 ろうそく12ポンド      3シリング
 ケンブリッジ大学生の1週間の食費 
               5シリング
 上質のストッキング     15シリング以上
 上質の長靴         4〜10ポンド

 ケンブリッジ大学の学生の食費と大工さんの収入が同じだとか長靴が一般の労働者
 の年収以上したなどというのはおもしろいですね。


 なお下記は欧米を中心としたいろいろな時代の貨幣価値を掲載したサイトのリンク
 集です。英語で書かれていますが参考までに。

 http://www.ex.ac.uk/~RDavies/arian/current/howmuch.html (英語)


 「ところで例のノックス船長の事件の顛末は?」
 「それは次回のお楽しみ。」 
 「また伸ばすんかい!」
 

つづき