トップページへ

デスクトップパソコンのボタン電池(リチウム・バッテリー/コイン型バッテリー)の交換 奮闘記
〜 マザーボードの電池交換で失敗しないために 〜
これは初めて自分で, パソコン(デスクトップ DELL Dimension 8400) のマザーボードにあるリチウム電池(ボタン電池,バッテリー)の交換をした記録です。
パソコンのバッテリー交換は簡単だと書いてあるサイトが多く, 失敗した例は見かけません。
私の場合は, ちょっと失敗しました。 起動時に立ち上がらない状態になったのです。 同じ轍を踏まないようにという思いで, このページを作りました。 


とりあえず失敗しないために次のことに気をつけてください。 作業は自己責任で。 
  1. マニュアルをよく読んで作業のイメージをつかんでおくこと。
  2. 作業の前に金属に触れて静電気を除去すること。
  3. 非導電性の工具を使うこと。
  4. 特に静電気の発生しやすい季節は注意すること。
  5. ボタン電池の外し方を前もって知っておくこと。
  6. マザーボードやカード類などを傷つけないこと。
  7. 電池を交換したらパソコンの日付の修正をすること。
  8. もしものときに備えてパソコンの内部構造に詳しい友人・知人やサポートと連絡を取れるようにしておくこと。 


もくじ
【1】  警告 Alert! System battery voltage is low
【2】 バッテリー交換で用意するもの
【3】 とりあえずチャレンジ 
【4】 秘密兵器で再チャレンジ 〜 バッテリー交換のしかた(アニメ付: ただし DELL Dimension の場合)
【5】 緊急事態発生 パソコンが起動しない (付:DELLの診断ライト, Beep 音について)
【6】  トラブル解決
【7】  おまけ:もう一つのトラブル発生 〜 Spam Mail Killer を導入している場合






【1】 警告 Alert! System battery voltage is low


ある日突然, デスクトップパソコン(DELL Dimension 8400)を立ち上げようとすると「ようこそ」画面の代わりに黒い画面に Alert! System battery voltage is low. Strike the F1 key to continue, F2 to run the setup.(注意! システムのバッテリーの電圧が低下しています。 続行するにはF1キーを, セットアップするにはF2キーを押します)と出ました。


どうやらマザーボードにあるボタン電池のバッテリーが切れるぞという警告のようです。  と言っても, 他にパソコンに異常は見られません。  以前, IEEE1394ボードを増設しようとしてカバーを開けたとき何かのケーブルを外してしまい, パソコン修理屋に直してもらった経験があるので, パソコンの中をいじるのは避けたい。 それでしばらく様子を見ることにしました。  


そのうち警告が出なくなり, あれは何かの間違いかと期待していたところ, ある日メールの送受信をすると『接続しているサーバーは,確認できないセキュリティ証明書を使用しています。 現在のシステム時計または署名ファイルのタイムスタンプで確認すると, 必要な証明書の有効期間が過ぎています。 このサーバーを使用し続けますか。』というセキュリティの警告のウィンドウが出ました。 


パソコンの時刻表示を見るととんでもない年月日になっています。 内臓バッテリーの消耗でパソコンの時計が狂っているのです。  これで重い腰を上げて電池の交換をすることになりました。



 
ところでデスクトップのパソコンのボタン電池の寿命はどれくらいなのでしょうか。 このパソコンはちょうど4年前に買ったXP搭載の Dell Dimension 8400 です。  しかし実際に使用を始めたのは購入して1年後です。 つまり使用して3年で電池が寿命を迎えたというわけです。  以前使っていた 98搭載の IBM の Aptiva は6年使いましたがその間で電池が切れるということは起きませんでした。 ボタン電池の寿命は機種によりけりということでしょうか。 



もくじへ





【2】 バッテリー交換で用意するもの


検索して見るとふつうデスクトップのパソコンのリチウム電池は電池を扱っているところであればどこでも手に入る CR2032(3V) のようです。   私は近くのスーパーで230円で購入しました。
 

さて工具は何が必要なのだろう。 マニュアルを見ると『プラスチック製のドライバなどのように先端部の鋭くない非導電性の道具,または指を使ってバッテリーをバッテリーソケットから取り外します』とあります。 『』を使えるなんてのは面倒くさがり屋の私には嬉しい限り。 そもそもプラスチック製のドライバなんてありません。 検索すると allabout.co.jp のページにプラモデルのようだけど実用的な工具というのがありました。 こういうのを用意すべきなのでしょう。 でもわざわざ買い求めに行く暇がありません。 それで普通の先端が金属のマイナスドライバーを用意しました。 柄だけはプラスチックです― これでは意味がないのかな。 ともかく『』で作業ができるようなので作業に取り掛かることにしました。


ここで私は失敗をしているのです。
非電導製の(たとえばプラスチック製の)ピンセットを用意すべきでした。



もくじへ





【3】 とりあえずチャレンジ


さて作業開始。 

ここで特に Dell のディスクトップを使っている場合は注意しましょう。 すべての機種かは不明ですが(少なくとも Dimension 8400は)カバーを開けるためにパソコンを横にしてカバーを引っ張り上げる形になります。 ドライバーが必要なく便利なのですが, このカバーを引っ張り上げるときに下手をすると中のケーブル類を外してしまうことがあります。 事実, 私はIEEE1394ボードを増設しようとしたときに, ケーブルを外してしまいパソコンが起動せず修理屋に持っていって直してもらったことがあります(これで1万円かかりました)。


実際にカバーを開けてわかったのですが, バッテリーを外そうとすると『』が使えません。 そもそもどうやって外すのかマニュアルを見るとそのことに関しては上記の文しかありません。 ただマニュアルの下部にイラストあります。 バッテリーソケットと呼ばれるバッテリーを収める円形の容器の脇にタブと呼ばれる「ぽっち」があり, これを外に向かって引くとバッテリーが飛び出すことを示唆するイラストです。 確かにタブは可動性があり, 外に向かって引くことができます。 しかしバッテリーが飛び出ることはありません。 多少バッテリーが動く程度です。 指で摘もうとしても摘めるものではありません。  爪でひっかけば取れるかもしれません。 そう, マニュアルにあった『指』は『長い指の爪』とすべきです。 


残念ながら爪はきれいに切ってあり使えません。 そこでドライバーをソケットとバッテリーの隙間に入れて見ることにしました。 しかし入りません。 無理やり入れるのは本能的に危ないという意識があります。 いや, その意識に反してグリグリ入れるのではないか。 う〜ん。 初めての作業なので悩みます。 ドライバを力ずくでグイッとやってマザーボードを傷つけたらもうすべてがおしまいです。 触らぬ神にたたりなし―いったん作業を諦めてカバーを閉めとりあえず昼飯にしました。


もくじへ





【4】 秘密兵器で再チャレンジ


ソケットとバッテリーの隙間が狭いからまずいわけで, その間に入るものがあるといいのでは― それも非導電生のもの。 昼飯を食いながら考えて思いついたのが― 爪楊枝。 この先を入れたらどうだろう。


さっそく再チャレンジ。 タブを押して, ほんのちょっと緩んだソケットとバッテリーの隙間に爪楊枝の先を入れようとします。 しかし入りません。 マイナスドライバのほうがましです。 この機種の場合, バッテリーのすぐ脇にグラフィックスカードがあり, それが邪魔しているのも作業がうまくいかない原因のようにも思えます。 本来ならこのグラフィックスカードを外したほうが, カードに触れたり傷つけたりする可能性がなくなりよいかもしれません。 しかしこれを外すのも危ないような。


そこで妙案が。 爪楊枝のお尻でタブを押すのです。  そして緩んだソケットとバッテリーの間に, 
もう片方手に持ったドライバの先を入れる。  やってみれば大成功。 バッテリーが外れました。 

※ このページをご覧いただいた方からメールをいただきました。 
その中で工具を使わずに電池を取る方法を紹介されています。
(引用はじめ)
自分も工具を使わずに交換していたのですが、
簡単に交換する方法を思いつきました。
タブを押して電池が少し浮きあがったら、ガムテープを電池につけて
上に持ち上げると簡単にとれました
(引用おわり)
なるほどこれはグッドアイディアですね。 
F様, ありがとうございました。



電池交換のイメージ(DELL の場合)



次に新しいバッテリーを入れます。 上がプラスなるように, タブを押しながらソケットの中に入れます。 このときもマザーボードに触れないように注意しますから結構, 気が張りましたが, なんとか収まりやれやれ, カバーを慎重に閉めて作業は終わり。 ケーブル類を付けて電源を入れ「ようこそ」画面が出るのを待てばよい―はずが。。


もくじへ





【5】 緊急事態発生 パソコンが起動しない


ケーブル類を付けて電源を入れたとたんブーブーブーという聞いたことのない音(ビープ音)がします。 そしてものすごい勢いで回るファンの音。 穴から思い切り風が吹き出ています。 その風力の凄まじさ。 パソコンがそのまま飛んで行くのではないか, いや爆発するのではないかという恐怖さえ感じ慌てて電源を切りました。


恐る恐るもう一度電源を入れるとやはり同じ。 画面を見てもまったく何も映りません。  パソコンが立ち上がりません。
― やってしもうた。 それが何であるかわからないけれど。。。
私の脳裏には地獄絵図が。


プログラマの友人に電話で事情を話すととりあえず来てくれるとのこと。 到着し さっそくビープ音を聞くと 「デルのパソコンは他のとビープ音が違うのですよ」と言いながら資料を取り出しました。 ふつうビープ音はなり続けますが, DELL の場合は, 一定のパターンが終わると黙るのだそうです。 数字で示したビープ音のパターンを見せて 「これはメモリーに障害が起きているんですね」と言います。




実は DELL のデスクトップ機種には(すべてかわかりませんが少なくとも Dimension 8400には), 背面パネルにABCDの4つのラベルの付いたライトが搭載されています。 正常であればこの4つのライトがすべて緑色に点灯しますが, トラブルによって黄色になったり点滅しなかったりする10のパターンを表示するようになっているのだそうです。 (下図参照) 詳しくはマニュアルの「アドバンス・トラブル・シューティング」というページにあります。 ここには対処法も書かれています。
 DELL のデスクトップコンピュータの診断ライト (対処法はマニュアル参照のこと)






もくじへ

 



【6】 トラブル解決


ビープ音のパターンと DELLの診断ライトは一致して, 私のトラブルはメモリーモジュールは検出されているが, そこに障害があるようです。  友人のプログラマーは「これはよくあることですね。 静電気が発生した可能性があります。 メモリーを一度外して静電気を逃がすと直るかもしれません」と落ち着いた様子で言い, カバーを外して作業に取り掛かりました。  


パソコンでインターネットは見られるけれど, メモリーモジュールなんて見たこともないという内部構造は初心者という方も, 場合によってメモリーモデュールを外すことになるわけです。  私はパソコンをいじるのに慣れている友人に外してもらったのですが, 私の場合のようになることも想定して, メモリーモジュールの外し方について, マニュアルを読んでおく方がよいかもしれません。


しかしメモリーを外しまた取り付けてもやはり同じビープ音と強烈なファンの回転です。 メモリーがだめになって買い換えなくてはならないかも。  ハードディスクはだめになっていないのがせめてもの救いと思っていると, 「時間がたってからもう一度やってみるといいでしょう。 何度も電源を入れたり外したりしていますから, 静電気は逃げていない可能性があります。 一晩そのままにしたら翌朝直っていたなんてことはよくありますよ」 とのこと。  いったん帰り, 4時間後にまた来てもらうことにしました。


さて4時間後再び, メモリーを外して付け替えると, なんとビープ音がしません。 診断ライトも正常の状態を示しているではありませんか。 モニターにつないで見ると, おお, 「ようこそ」画面が映ります。


「作業をするというメールをくれたとき, 『外部の金属に触って、静電気を体から逃がします。 そのあと非通電性のピンセットでとります』と指示したでしょう。 書かなかったけれど箸でもできなくはないかもしれません」と友人は言います。 私はその言葉を無視して特に金属に触れてから作業したわけではありませんでした。 デルのマニュアルにも小さく「注意: コンピュータ内の部品の静電気による損傷を防ぐため, コンピュータの電子部品に触れる前に身体から静電気を除去してください。 コンピュータシャーシの塗装されていない金属面に触れることにより, 身体の静電気を除去することができます」とあります。


金属面に触れたような触れないような。 それよりも作業の最中に猫がやってきたので追い出そうと猫に触れたのがまずかったのかもしれません。 そして一番まずかったのは金属製のドライバを使ったことなのでしょう。  夏ならまだしも作業をしたのが11月の下旬ですし。


もくじへ





【7】 おまけ: もう一つのトラブル発生


これでめでたしめでたし。 と行きたいところですが, もう一つおまけがあります。
私は迷惑メール対策としてフリーソフトでは最強の Spam Mail Killer を導入しています。 うまく設定すると迷惑メールはサーバで削除されメーラには一通も来なくなります。 本当にすばらしいソフトで, これなしでは私のパソコンライフは成り立たないと言っても過言ではありません。


しかし, この Spam Mail Killer は強力であるがために, 使い方を誤ると迷惑メールでないメールもサーバで削除されてしまうことがあります。  私は削除設定の中にある『Date: とメールチェック日時の差が30日を超えているメールを削除』というのにチェックを入れているのです。 それをうっかり忘れ, メールを受信してしまいました。 電池を交換したためパソコンの日付はパソコンの集荷年の2004年になっていたのにこれを直さないままだったのです。 このため受信したすべてのメールが削除されてしまいました。  電池を入れ替えたらパソコンの日付を修正することを忘れずに。


もくじへ


以上