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ぶらりボキャブラ散歩
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z160 (12月07日) 色を使う慣用句(13)


 show the white feather 「おじけづく,臆病風に吹かれる」


直訳: 白い羽根を見せる
例文:  When it was time to take action, he showed the white feather and didn't turn up.
いざ出陣というときになって彼はおじけづき現れなかった。


白い尾羽のある闘鶏は弱いという俗信が起源というのが「定説」のようです。 
しかし Cobham Brewer の The Dictionary of Phrase and Fable の1894年版(初版は1870年)の showing the white feather の項には以下の記述があります。
※この古典的辞書はオンラインで無料で閲覧できます。 


Some years ago a bloody war was raging between the Indians and settlers of the backwoods of North America. A Quaker, who refused to fly, saw one day a horde of savages rushing down towards his house. He set food before them, and when they had eaten the chief fastened a white feather over the door as a badge of friendship and peace. Though many bands passed that house, none ever violated the covenant by injuring its inmates or property.
数年前, 北アメリカの辺境地でインディアンと開拓民の間で血なまぐさい戦いがあった。 1人のクエーカ教徒は退散するを拒んだのだが, ある日, 野蛮人の群れが彼の家に向かって突撃して来るのを見て, その者たちの前に食べ物を置いた。 彼らが食べ終わると酋長は友情と平和の印として白い羽根を戸に結わえ付けた。 多くのインディアンの集団がこの家の前を通ったが, その住民を傷つけたり財産を損なったりして誓約を破るものはいなかった。


このエピソードと慣用句の意味がどう結びつくのかわかりません。 白い羽根をつけてもらった開拓民は臆病者だということなのでしょうか。 しかしこのクエーカ教の開拓民は refused to fly (逃げるのを拒んだ)のですから臆病者というわけでもなさそうだし, また文脈からは酋長が率先して白い羽根を戸につけたのであり, 開拓者が「白い羽根を見せた」という表現が合わないように思えます。
今でもこの辞典は新語を付け足して増刷を繰り返し現在は16版なのだそうです。 ただし名前こそ Brewer's Dictionary of Phrase and Fable となっていても中身は全く異なります。 当然この部分の記述はありません。