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z097 (09月12日) 衣類を使う慣用句(6)


wear the pants 「家庭の主導権を持っている;かかあ天下である」


直訳: ズボンをはいている
例文: It's is his wife who wears the pants in the family.
彼の家庭はかかあ天下である。


イギリスでは wear the trousers 。 
英英辞書を引くと「家庭内で主導権を持っている」という意味が書かれているだけで「妻が家庭内で主導権を持っている」とは書かれていません。 しかし主語になるのは圧倒的に妻や she です。 単純に検索の結果で比較すると wife wears the pants が 2,780, husband wers the pants は 309 ヒットしました 。


上の検索したヒット数を足すと3,000あまり。 しかし wears the pants で検索すると 95,400 もヒットします。 すると主語が wife や husband 以外に 92,000 近くあるということになります。 では何が主語なのでしょうか。  それは圧倒的に who です。 つまり Who wears the pants? 「だれが家庭内で主導権を握っているのか」というのがもっとも自然な言い回しと言えそうです。
who wears the pants で検索すると 71,500 ヒットします。 この中には関係代名詞の who も含まれるので疑問詞 who を主語にした文のヒット数はわかりません。  who wears the pants のヒット数が多い理由として70年代のアメリカのテレビ番組のタイトルであったことがあるでしょう。 そしてもう一つ一種の dirty joke に属すジョークがコピペしてウエッブ上に繁殖してからです。 興味のある方は "who wears the pants" と joke で検索して出てくるジョークから適当なものを選んでお読みください。





「ズボンをはいている」が「かかあ天下」を意味するのは英語だけではありません。 他のヨーロッパの言語も同じです。

フランス語 porter la culotte
イタリア語 portare i pantaloni
スペイン語 llevar los pantalones
ドイツ語 die Hosen anhaben
オランダ語 de broek aanhebben
デンマーク語 have bukserne på


注目すべきことはフランス語です。  フランス語の culotte は「半ズボン」(女性のパンティの意味もありますがこの慣用句では男がは穿く半ズボンと見るのが適当)で残りは「ズボン」です。culotte は英語の breeches イメージ検索にあたり, 英語でも wear the breeches という慣用句があります。


衣服の歴史を見ると男性が今日のような長いズボンを穿き出したのは19世紀の初めナポレオン旋風がヨーロッパを席捲していたころで, それ以前は半ズボンを穿いていました。 つまり慣用句で見るとズボンより古い半ズボンを使っているフランス語か英語が恐らく最も古い表現ではないかと思われるのです。 言語や服装など文化面でのフランス語の影響力を考えると, 英語の表現がフランス語に輸出されたというよりフランス語から各ヨーロッパの言語に広まって行ったと考えるのが適当なように思えます。