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イタリア語をインターネットで学ぶ方法 
Impariamo l'italiano in rete

 イタリア小噺(イタリアン・ジョーク)集  2 3 4-1 4-2
地道にイタリア語のサイトを辞書を引き引き読んで行く ― これがある程度イタリア語の文法知識のあるイタリア語独学者がインターネットを使って無料でイタリア語を勉強する唯一の方法であると思います。
どうせなら(1)あまり長くなく, (2)平易で, (3)会話の知識も身につき, (4)しかもおもしろい。。。 そんな文章の方が継続して勉強できます。
イタリア語の小噺(barzelette)サイト案内にあるイタリア・ジョークは上の条件にぴったりでお勧めです。 ここではいくつかイタリア小噺の実例を挙げてみようと思います。 なお小噺にも著作権があるのでしょうが, 多くの小噺はそっくりそのままか一部が書きかえられた形で複数の小噺サイトに登場していて誰が本当の作者なのかわかりません。 


まずイタリア語学習者ならそのおもしろさがわかる小噺から。  
(1)
Maestra: "Pierino, fammi un esempio di verbo al presente e di uno all'imperfetto."
Pierino: "Mio zio e mio cugino."
Maestra: " Ma cosa stai dicendo?"
Pierino:" Mio zio si chiama Guido e mio cugino Gustavo!"
先生: ピエリーノ, 現在形の動詞と半過去形の動詞の例をあげなさい。
ピエリーノ:ボクのおじさんといとこです。
先生:何を言っているの。
ピエリーノ:ボクのおじさんは Guido でいとこは Gustavo なんです。

◆ Guido も Gustavo も男性の名前。 でも小文字にすれば前者は guidare (運転する)の直説法第1人称現在形と, 後者は gustare (味わう)の直説法第1人称半過去形と形が同じということからできた小話。 


ところでイタリア小噺の場合, 地の文の時制は文法用語で言う「歴史的現在」を使っているのがほとんどです。  (このコンテンツでは過去形にして訳してあります。) 


さて上の小噺ではピエリーノという名の少年が出てきましたが, イタリア小噺では子供が主人公の場合, ピエリーノという名前であることが多く, これがそのまま小噺のカテゴリーの一つとなります。 舞台は学校であることが多く, 次の場合も学校の先生との対話の形を取っています。
(2)
"Pierino", chiede la maestra in tono sarcastico, "puoi spiegarmi perche il tema che mi hai consegnato ieri e identico a quello scritto da tuo fratello l'anno scorso?"
"Semplice, signora maestra.  Abbiamo la stessa sorella!"
「ピエリーノ」 先生は嫌みったらしい調子で質問した。「なぜ昨日あなたが私に提出した作文は去年あなたのお兄さんが書いたのと全く同じなのか説明してくれない?」
「簡単です, 先生。 ボクたち同じお姉さんがいるから!」

◆ tema は「テーマ」であることはわかりますが, イタリア語では作文や課題文のことも言うようです。


もちろん家庭内での子供と家族の会話という形もあります。 
(2)
I genitori di Pierino escono di casa facendo le ultime raccomandazioni al figlio: "...e soprattutto non toccare i fiammiferi!"
"Non vi preoccupate" - ribatte Pierino - "ho il mio accendino"!
ピエリーノの両親は息子への最後の忠告をして家を出た。
「それから何よりもね, マッチにさわっちゃだめですよ。」
「心配しないで」ピエリーノは口答えした。「自分のライター持ってるもん!」

◆ fiammifero がマッチ, accendino がライター。 日常単語が身につくのも小噺のいいところ。


続いてイタリア人の国民性を自らが茶化している例を2つ。
(3)
Sono usciti i risultati di un sondaggio effettuato dall'ONU.
La domanda era: "Per favore, dica onestamente qual e la sua opinione sulla scarsita di alimenti nel resto del mondo".
Il risultato e stato il seguente:
- gli europei non hanno capito cosa sia la "scarsita";
- gli africani non sapevano cosa fossero gli "alimenti";
- gli americani hanno chiesto il significato di "resto del mondo";
- i cinesi, straniti, hanno chiesto maggiori delucidazioni sul significato di "opinione";
- nel parlamento italiano, si sta ancora discutendo su cosa sia "onestamente".
国連によって実施されたアンケートの結果が出た。
質問は「世界の別のところで食物が不足していることに関してあなたの意見は何か, どうぞ正直におっしゃってください。」
その結果は次のようであった。
ヨーロッパ人は「不足」とは何であるかわからなかった。
アフリカ人は「食物」が何か知らなかった。
アメリカ人は「世界の別のところ」の意味を尋ねた。
中国人は「意見」の意味に関してもっと崇高な説明を求めた。
そしてイタリア国会では「正直に」とは何であるのかまだ議論中である。



(4)
Stati Uniti d'America: "Non parlate al guidatore".
Germania: "E' strettamente proibito parlare al guidatore".
Inghilterra: "Si richiede di astenersi dal parlare al guidatore".
Scozia: "Cosa ci guadagni a parlare al guidatore?"
Italia: "Non rispondete al guidatore".
アメリカ合衆国「運転手に話しかけないでください。」
ドイツ「運転手に話しかけることは厳格に禁じられています。」
イングランド「運転手に話しかけることは控えるようお願いします。」
スコットランド「運転手に話しかけて何の儲けになるというのだ?」
イタリア「運転手に返事しないでください。」

◆ 最後の「運転手に返事しないでください。」というのはいかにもおしゃべり好きなイタリアらしいジョークです。 運転手が何か言ったことに答えたらペラペラ話し出してうるさくてしょうがないということでしょうか。 日本ならタクシーの運転手は無愛想であると相場が決まっているのと対称的です。


次もタクシーの運転手が登場しますが, 今度の笑いの標的は日本人観光客です。
(5)
Un turista giapponese arriva a Fiumicino e prende un taxi per recarsi in centro a Roma.
A un certo punto una moto sorpassa il taxi e il giapponese, battendo sulla spalla del taxista: "Questa Suzuki, moto davvelo veloce, fatta in Giappone".
Poco dopo un'altra auto sorpassa il taxi e il giapponese dice al taxista: "Questa Mitsubishi, auto davvelo veloce, fatta in Giappone".
Arrivati a Roma il taxista mostra la cifra sul tassametro: "70 euro".
Il giapponese: "Questo taxi tloppo calo!" E il taxista: "Questo tassametlo veloce, fatto in Giappone!"
1人の日本人観光客がフィウミチーノ空港に到着しローマ中心部に行こうとタクシーを拾った。
あるとき一台のバイクがタクシーを追い抜くと日本人は運転手の肩をたたいて言った。
「あれはスズキ。 ホンドに速いバイク。 日本製。」
しばらくすると別の車がタクシーを追いぬき日本人は運転手に言った。
「あれは三菱。 ホンドに速い車。 日本製。」
ローマに着いて運転手はメータの数字を見せた。「70ユーロ」
日本人「このタクシー とでも たがい!」
運転手「このメーダー 速い。 日本製。」

◆日本人が r と l の区別がつかないというのは世界的に有名らしく上のイタリア語でも
davvelo → davvero;  tloppo→ troppo;  calo→ caro;  tassametlo→ tassametro
というように左が間違いで右が正確なイタリア語です。 最後はタクシーの運転手が日本人のマネをして r を l で発音しているところがミソ。 なお訳も濁音にしてその感じを出してみました。


今度はブラック・ユーモアでイタリア人が自らを笑う短い小噺。
(6)
Pazzo suicida si sdraia sui binari della linea ferroviaria Roma-Napoli.
Muore con otto ore di ritardo.
見境がなくなった自殺者がローマ=ナポリ間の鉄道線路に横たわった。 
8時間遅れで死んだ。



上はイタリア南部が「舞台」ですが, 今度はイタリア北部のアルプス地方が舞台です。
(7)
Un alpinista si sperde in mezzo alle montagne. Ad un tratto, dopo aver camminato per ore ed ore in mezzo a valli desolate, scorge una piccola baita. Si avvicina, bussa alla porta e si sente rispondere da un bambino:
- Chi e'
- Sono un alpinista... mi sono perso! Non c'e' tuo padre?
- No... e' uscito prima che entrasse la mamma!
- E la mamma allora c'e'.
- No, e' uscita prima che entrassi io!
- Ma voi non state mai insieme?
- No... qui no! Questo e' il cesso!
1人の登山家が山中で道に迷った。 突然,何時間も人のいない谷間を歩いた後,小さな山小屋が現れた。 彼は近づいてドアをノックすると子供の返事が聞こえた。
「だれ?」
「私は登山している者だが道に迷ったのだ。 お父さんはいるかね?」
「ううん。 お母さんが入って来る前に出て行った。」
「じゃあ,お母さんはいるんだね。」
「ううん。 ボクが来る前に出て行った。」
「でも君たち, いっしょにいるんじゃないのかい?」
「とんでもない。 ここは便所だよ!」

◆ cesso というのは俗語で便所のこと。 トイレ, WC, 洗面所, ご不浄など日本語でも言い方がいろいろあるようにイタリア語もいくつかの表現があるようです。 Using Italian Synonyms (Cambridge University Press) によると非常に堅い言い方が ritirata で列車や駅のトイレを意味することが多いようです。 servizi という男性複数形も公共のトイレで家庭のトイレは意味しません。 toilette (f) はフォーマルな言い方。 bagno は英語の bathroom (浴室)にあたる語でトイレの意味にもなるようです 。  gabinetto は浴室の意味はなく純粋にトイレとして使い, 響きも俗っぽくもなく上品過ぎることもなくちょうどいい具合のようです。 そしてやや俗っぽくなるのが latrina (または複数形で latrine) と英語から来た water (m) のようです。 


次の小噺は私はビートたけしさんが昔これを言っていたのを聞いたことがありますので古典的なものなのだと思います。 ひょっとしたらイタリア起源でないかもしれません。 内容はちょっとお下劣ではありますがおもしろい話だと思います。
(8)
Due escursionisti arrivano in un paesino sperduto sulle Alpi e scorgono un contadino con un toro che sta sonnecchiando sotto un albero. Si avvicinano e uno chiede: "Scusi, cortesemente, saprebbe dirci l'ora?".
Il contadino allunga una mano, prende le palle del toro, le solleva e le soppesa e poi risponde: "Sono le 15.45". Uno dei due giovani perplesso domanda: "Mi scusi, sono curioso, ma come fa a sapere l'ora soppesando le palle del toro?"
"Beh, se non sollevo le palle, non posso vedere l'orologio del campanile a fondovalle."
二人のハイカーがアルプスの鄙びた小村に着き,牛といっしょに居眠りしている農民に気付いた。
彼らは近づいて一人が尋ねた。
「すいませんが,何時だかお分かりでしょうか。」
農民は手を伸ばし牛のキ○○マを取り, 持ち上げて重さを量って答えた。
「3時45分だ。」
二人の若者のうち困惑したひとりが尋ねた。
「すいませんが, 好奇心から尋ねます。 どうやって牛のキ○○マの重さを計って時刻がわかるのでしょう?」
「そうさな,もしキ○○マを持ち上げないと, 谷底の鐘楼の時計が見えねえからな。」

◆ palle (palla の複数形)は英語の balls 。 この辺りは日本語も英語もイタリア語も(恐らく全世界の言語も)発想は同じです。


さて今回の最後はこれからの季節(現在2004年11月上旬)に合うものを一つ。 ちょっと長いですが。
(9)
Alcuni giorni prima di Natale. Nell'Ufficio Postale di un paesino gli impiegati trovano nella cassetta una lettera con su la scritta "Per Babbo Natale". Non sapendo dove mandarla la aprono e leggono:
"Caro Babbo Natale,
sono un bambino di sette anni, mi chiamo Marco e vorrei chiederti un regalo.
La mia famiglia e poverissima, percio non ti chiedo giocattoli, ma che mandi al mio indirizzo mille euro, cosi anche noi possiamo festeggiare il Natale con gioia."
Gli impiegati della posta, commossi e impietositi, fanno una colletta e, raggiunta la cifra di cinquecento euro, spediscono le banconote all'indirizzo del povero bambino. L'anno successivo, nello stesso periodo, nello stesso Ufficio Postale, gli impiegati trovano un'altra busta "Per Babbo Natale". La aprono e leggono:
"Caro Babbo Natale,
sono Marco, il bambino povero che ti ha scritto l'anno scorso.
Vorrei chiederti lo stesso regalo dell'anno scorso, mille euro.
Ti ringrazio per aver esaudito il mio desiderio lo scorso anno, ma quest'anno mandami un assegno non trasferibile, perche' l'altra volta quei ladri delle poste m'hanno fregato cinquecento euro!"
クリスマスの数日前。 ある小村の郵便局で局員がポストの中に「サンタさんへ」と書かれた手紙をみつけた。 どこに送ればいいかわからず封を開けて読んだ。
「親愛なサンタさんへ
ボクは7歳の少年でマルコと言います。 サンタさんに一つ贈り物を頼みたいのです。
ボクの家族はとても貧しいからオモチャを頼むのじゃなくてボクの住所宛てに1000ユーロ送ってもらいたいのです。 こうしたらボクたちも楽しくクリスマスを祝うことができます。」
郵便局員は感動しまた不憫に思い,寄付を募り総額500ユーロ集め, かわいそうな子供の住所に紙幣を送った。
翌年, 同じ時期に同じ郵便局で局員はまた「サンタさんへ」という封書を見つけた。
局員それを開けて読んだ。
「親愛なサンタさんへ
ボクはマルコ。 去年サンタさんへ手紙を書いた貧しい少年です。
ボクは去年と同じ贈り物,1000ユーロを頼みたいです。
去年ボクの願いをかなえてくれてありがとうございました。 でも今年は受取人しか受け取れない小切手でお願いします。 というのは前回は郵便局のあの泥棒たちが500ユーロ盗んだからです。



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