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イタリア語をインターネットで学ぶ方法 
Impariamo l'italiano in rete

(5) 『東方見聞録』を原文で読むには。  
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よくイタリア人は読書をしない国民と言われます。 真相はどうなのかインターネットで調べてみると, イタリア人一人当りが1年間に読む本の数はスペイン, アルゼンチンと同じく10冊から12冊だと書いてあるサイトがありました。 この数字が多いのか少ないのか。 日本の場合は文化庁が毎年国語に関する世論調査をしていて, 平成14年度の場合「1ヶ月に1冊から10冊読む」 のが58.1%で一番多く, ついで「全く読まない」が37.6%だそうです。 つまり日本人の4割は読書を全くしないということですから, 特にイタリア人が読書をしない国民だとも言えないような気もします。  


                


イタリア人が読書好きかどうかはさておいて, イタリアから世界的に有名な作家はたくさん輩出しているのは事実です。 『神曲』のダンテとか『デカメロン』のボッカッチオとか, 作品は読んでいなくても学校の歴史の授業でおなじみの名前が思い浮かびます。 そして文学ではないですが, 『東方見聞録』のマルコ・ポーロも学校の歴史の授業で勉強した誰もが知っているイタリア人の一人です。


そのマルコ・ポーロの『東方見聞録』, イタリア語を勉強したら原文で読めるのかとちょっと心ときめかして調べてみると, 原文はイタリア語ではなくフランス南部のプロバンス語だとか。
というのも, 『東方見聞録』はマルコ・ポーロ自身が執筆したのではなく, 地中海の商業権を巡るジェノバとの海戦で捕虜となったベネチア人のマルコ・ポーロが, ジェノバの牢獄で自分の経験談を話すうちに評判になり, それを同じ囚人のピサの作家ルスティッケロが書き取ったものだからです。  その際ルスティッケロは, 行政文書で使われる公用語であり, ダンテの『神曲』にも現れる文学語でもあった当時のヨーロッパの有力な言語, プロバンス語を使ったのです。 


『東方見聞録』にはもう一つ意外な事実があります。 それはイタリアでは『東方見聞録』は Il Milione 「百万」というタイトルになっていることです。 これはマルコポーロが東方の国々の話をするときに「百万」という言葉をよく使ったからとか, 「ベネチアの百万長者」であったからとか言われています。 


さてこの Il Milione の原文は下のサイトに掲載されています。 

http://digilander.libero.it/bepi/biblio3a/indice3.html



『東方見聞録』というと「黄金の国ジパング」が連想されます。 結果的にコロンブスがアメリカ大陸を「発見」することになるきっかけになった重要な一言ですが, このくだりは第155章の冒頭部分に記されています。 
Zipangu e' una isola in levante, ch'e' ne l'alto mare 1.500 miglia.  L'isola e' molto grande. Le gente sono bianche, di bella maniera e' elli. (ジパングは東方にある島で1,500海里沖合いにある。 この島はとても大きい。 人々は色白で礼儀正しい。)という記述で始まり Qui si truova l'oro, pero n'anno assai (ここでは金があるが十分ではない) という文が続き, さらに Lo palagio del signore de l'isola e' molto grande, ed e' coperto d'oro come si cuoprono di quae di piombo le chiese. E tutto lo spazzo de le camere e' coperto d'oro grosso ben due dita, e tutte le finestre e mura e ogne cosa e anche le sale: no si potrebbe dire la sua valuta. (島の支配者の宮殿は非常に大きく, 教会が鉛で覆われているように金で覆われている。 部屋の四方は指2本分ほどの大きさの金で覆われている。  すべての窓と壁とあらゆる小物から広間に至るまで金で覆われているのだ。 その価値は言いようがない。)と記されています。


以上の日本語訳は管理者の自己流の訳なので参考程度に留めてお読みください。 『東方見聞録』の訳本についてはここをクリック



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