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毎日ひとこと :一度は使ってみたくなる,使える英語の会話表現
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231    (a) quick study  (飲みこみの速い人 ; 短期間に知識・技術を身につける人)  付:「一夜漬け」について  
これは, study と言っても勉強ではなく「人」であることが面白い表現です。 また勉強に関してだけでなく, スポーツの技術とか楽器などを使いこなすことなどに関して, 飲みこみが速い人についても使えるようです。  なお勉強・技術・語学などの「短期集中講座」は a crash course と言います。 


ところで, 「一夜漬け」は何と言うのでしょう。 和英辞典では overnight cramming と出ていますが google で検索すると確かにヒットするものの, その数はかなり少ない(42件)上に, 日本語サイトが混じっているのでちょっと不安です。 (たぶん和英辞典に出ているのでそれを使ったのでしょう)
たまたまネット・サーフィンをして見つけた all-night cramming で検索すると overnight cramming の10倍強の 504件ヒットしました。 文も口語的なものが並び, overnight cramming より「自然な」英文が多く, こちらの方がいいのではないかと思います。 なお cramming 「詰めこみ勉強」は cramming session とも言うようです。 


例1: When the family relocated to the suburbs,  Mrs. Sato became a quick study of (on/in)  gardening and showed up their new house.  佐藤さん一家が郊外に引っ越すと奥さんはガーデニングを短期間に身につけて新しい家を目立たせた。
例2: He is a quick study when it comes to sports.  スポーツのことになると彼は飲みこみが速い。
例3: I will go to Vilnius this summer and take  a crash course in Lithuanian.  私はこの夏ビルニウスに行き, リトアニア語の短期集中講座を受けるつもりだ。
例4: I used to stay up all night cramming science.  私はよく理科を一夜漬けしたものだ。


232  Quit while you're ahead. (図に乗るな。;調子のいいときにやめろ。)   
ことわざや人生訓を覚えておいて会話に挟むといいのではないでしょうか。 母語が日本語でない人間の口から日本のことわざが出ると, よく勉強しているな, と感心し一気に好感度が増すでしょう。 非英語圏の我々が英語のことわざや人生訓を言うと恐らく相手方もこれと同じ感情を持つのではないでしょうか。  もちろんタイミングよく出さないといけませんが。 
なお今回の人生訓とほぼ同じ意味ののものに Don't push your luck. があります。
例1: You've hit the jackpot again?  Quit while you're ahead, or you'll lose all you've earned.  また当たったて? 調子のいいときにやめたほうがいいよ。 さもないと稼いだの全部することになるから。
例: The player should have quit while he was ahead.   It's a pity that nobody even mind him going downhill now.  その選手は調子のいいときに辞めればよかったんだよ。 気の毒に, 今や彼が落ち目になって行くのを気にする人さえいないんだから。





233   be rained off/out (雨で中止になる)   
一般的な学校英語で「雨で私たちのピクニックは中止になった」を英作文すると, 高校生必修の熟語 call off  や because of 〜 を使い, Our picnic was called off because of the rain. としたり無生物主語の構文を使って The rain kept  (stopped/prevented) us from going on a picnic. などとなるでしょう。 それがこの熟語を使うと Our picnic was rained off. と半分ほどの語数で表すことができます。 
ただいま梅雨の季節。 それでなくても雨が多い日本では予定されていた行事が雨のせいで中止になることが多いでしょう。 その意味で知っていて便利な熟語ではないでしょうか。
例: The game was rained off in the first half of the second inning. 試合は雨のため2回の表でコールド・ゲームになった。
(補遺) コールド・ゲームを「冷たい雨のせいで中止になるので cold game と言うんだな」と思っていたヒトがいます(それは私です。。)。 このコールドは cold ではなく call (off) の過去分詞形 called (off) です。 したがってコールド・ゲームは a called game といい, 上の例文を called を使うなら The game was called (off) in the first half of the second inning becuase of rain. となります。


234    I really don't know  (本当に知らないんです。)   
今回と次回に渡って関連した4つの表現を取り上げます。 すなわち I really don't know  と I don't really know と  I don't know really  と I don't know, really と Really, I don't know です。  そう, I don't know と really の組み合わせの考察です。 
これらは文法で言えば副詞がどこにかかるかの問題です。 
今回の I really don't know は副詞 really が  don't know にかかって「知らない」を強調しています。
これは Really, I don't know. とか I don't know. Really. というように really を カンマやピリオドでI don't know から離して表しても同じです。




235   I don't really know  (はっきりとはわかりません。)   
前回の I really don't know と違い, 今回は don't が really know を否定しています。 つまり「本当に知っているわけではない」という部分否定的な用法になるのです。
この I don't really know はよく but を伴なって「はっきりわかりませんが, 〜」というように展開して行くことが多いです。
なお I don't know really でも同じですが, I don't know, really のようにカンマを付けると前回の I really don't know と同じになります。 ただし カンマは必ずしも付くわけではないので, その場合は文脈から判断します。 また会話ですとカンマは当然ありませんから, イントネーションとか切れ目,強勢などから判断します。 really に強勢をつけたり, I don't know から離して発音すれば, I don't know, really と同じになるわけです。
例: I don't really know why he has failed, but I can say he did his best. なぜ彼が失敗したかはっきりとわかりませんが, ベストを尽くしたことは言えます。




236  Not really.  (別にない。 そうですね, あんまり。。。/まさか!)   
2つの意味があります。 1つは質問に否定で答える No を控えめにしたニュアンス。 No  とともに使っても単独で使っても可。 
そしてもう1つ, 驚いたときの「まさか」の意味で使う場合。  No kidding! と言い換えてもいいでしょう。    のようにイントネーションは really が高くなります。






237    last resort  (最後の手段)   
resort は動詞として「暴力など好ましくない手段に訴える」「楽しい場所へしばしば行く」, 名詞として「頼ること;頼みの綱」「よく行く場所, 盛り場,行楽地,リゾート地」, の意味があります。 
語源は古いフランス語の resortir 「繰り返し出かける; 逃げる」。  これが resort の形になり14世紀に「 手助け」の意味に, 18世紀半ばに「リクリエーションで行く場所」の意味に使われるようになったようです。 
「困ったことがあるので手助けを求めて力になる人のところへ何度も足を運ぶ→頼み」「現実の困ったことや憂さを晴らしに逃げる→行楽地」という2つの異なる意味に発展して行ったのでしょう。 (わかったようなわからないような。。 外国語の意味はイメージでなんとなくそうかなって覚えるのが一番。 あまり深く追求せんといて。)
「最後の手段」も, もとはフランス語の法律用語 en dernier ressort (= in the last resort) から来ていて, 主に, その語源通り in the last resort や as a last resort の形で 「最後の手段で,最後の手段として」という熟語で使いますが, 下の音声資料のように単独で使うことも可能のようです。
例1: If pressing  CTRL+ALT+DEL doesn't work, you have to turn off the main switch as a last resort. もし CTRL+ALT+DELを押してもうまく行かなければ, 最後の手段として主電源を切ってしまわなくてはいけない。



例2: People are too quick to go for their sword. It should always be their last resort. 人はあまりにも速く剣に手を伸ばしすぎる。 それはいつだって最後の手段にすべきだ。 (Xena より)


238    Don't remind me.  (イヤなこと思い出させるな。)   
憂鬱な気持ち, 嫌な気持ちとか恥ずかしい気持ちにさせるようなことを相手が言ったときに言う言葉。
「あれ, レポートの締めきり明日だよね。」
「自転車のカゴに置き忘れたサイフ, 誰かに取られたんだって?」
「ハッピー・バースデイ。 いよいよ大台じゃない。」
「まあ,○○ちゃん, 大きくなって。 覚えているわよ。 小3のとき, 授業中に我慢できなくてお漏らししたの。」
。。。 Don't remind me!



239    That reminds me.  (それで思い出した。)  
 

remind はいわゆる無生物主語の構文を取る代表的動詞として高校生なら知っているべき重要動詞。remind +ひと+ of 〜 の形で「人に〜を思い出させる」, remind +ひと+ that 節 の形で「人に〜することを思い出させる」というふうに使います。  今回の表現は of 〜 や that節を取った形で使います。 
例: I hear you bought another cell phone.  Oh, that reminds me.  I have to call up my mother.  また携帯電話買ったんだって。  あ, それで思い出した。 お母さんに電話しなくちゃ。



240   ralph  (ゲロを吐く)   
これは辞書には出ていない単語で, 俗語の域を出ていません。  Ralph は男性の名前でラルフ。 これが「ゲロを吐く」という意味になったのはその発音 [rælf] から来たのだと思います。 母音[æ]は口を大きく開けて[ア]と[エ]の中間みたいな音ですね。 これに舌を浮かす[r]音が加わり, いかにもゲロを吐く感じがします。 さらに最後の[f]音はゲロを吐いた後口を閉じて息を「フー」と出す感じがするじゃないですか。 
ralph on 〜 とすると「〜にゲロを吐く」となります。 だから My cat ralphed on my Ralph. 「ネコがボクのラルフ・ローレンにゲロ吐いた。」のようなシャレた表現ができます。
ここで「ゲロを吐く」の同意語を並べておきましょう。 
最も安心して使えるのは vomit  。 熟語なら throw up です。 これに次いで一般的なのは puke 。 いかにも口から「ぴゅー」と出る感じですね。 他に ralp と同じく俗語的で認知度が低くなるのが barf  や hork です。 どれも擬声語だと思われます。



最後の対話はカナダのオントリオが舞台。 登場人物がカナダ人であるため eh? を使っています。 詳しくはここをクリック

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