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| ze13 | 【EUROPEAN POPS SERIES】 La plus belle pour aller danser (Sylvie Vartan) アイドルを探せ (シルヴィ・バルタン) |
1964 |
| 原詞・訳詞 | ||
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| 『悲しき雨音』のページで, カスケーズのリーダ, ジョン・ガンモウは, 『悲しき雨音』を作り歌うためにに生まれてきたようだと書きました。 ガンモウのホームページを見ると, 『悲しき雨音』を背負った悔悛者ではなく『悲しき雨音』を賛美歌にする伝道師なのだと思わせます。 そしてシルヴィ・バルタンも『アイドルを探せ』を歌うために, 日本の終戦日のちょうど1年前,1944年8月15日ブルガリアのイスクレッツで生まれたと言って過言ではないでしょう。 もちろん一発屋のカスケーズと違い(失礼),『あなたのとりこ』『哀しみのシンフォニー』『悲しき兵士』などのヒット曲があります。 (実は『悲しき雨音』もカバーしているのですが)それでもやはりシルヴィ・バルタンは『アイドルを探せ』のシルヴィ・バルタンであり続けたし, これからもそうでしょう。 ただ本人はそれをどう思っているかはわかりませんが。 『アイドルを探せ』は1963年の同名の映画の主題歌で, シャルル・アズナブール作詞。 フランス・ギャルの『夢見るシャンソン人形』がセルジュ・ゲーンズブールの作品であるように, 女っぽい歌を男, それもオジサンっぽいのが作っていたというのがフランスらしい感じがすると私は勝手に思ってしまうのです。 もっともそういう私もオジサンでありながらその歌詞を訳していますが。 私,オジサンでありながらこういうのを訳すのって結構得意なんです。 フランス・ギャルの『天使のためいき』なんて, そんじょそこいらのオジサン, こんな風に訳せますか? とケンカ売ってどうする。 この曲を聞くと60年代中ごろの風がスピーカから吹いて来る感じがします。 「愛なき世界」「アイ・ウィル・フォロウ・ヒム」「恋のダイヤモンド・リング」 これらに共通するわかりやすい歯切れのいいリズムとそしてストリングスのからみ。 この時代の曲らしい「そこはかとない哀愁」も十分漂っています。 そして何より録音技術が完璧でなかった時代の,どこかこもった感じの音が, かえって味を出しているように思えます。 短波放送を聞くときのように遠いフランスから音が聞こえてくるような音。 異国の地に憧れ思いを馳せながら曲を聞くというのは,パスポート持っていればちょっと近所にお買い物感覚でフランスに行くとかパソコンのキー一つでフランスの情報が画面に現れるという今の時代にない趣があります。 現代の若者には, 60年代70年の若者が経験したこの感覚がないでしょう。 想像力の欠如-−-現代の若者の行動や知力の問題点の源はこの「想像力の欠如」にあると思うのですが, それは案外洋楽ポピュラーの衰退と関係があったりして。。。 この歌は訳しかたによって, 主人公の女性のイメージを変えることができます。 例えば1連目にある pour mieux evincer toutes celles que tu as aimees, aimees evincer が「ライバルなどを排除する, 蹴り落とす」ということなので「あなたが愛した女を蹴り落とすために」という感じになるでしょうが, こうするとこの主人公は鼻息荒い強気の女というイメージになります。 私はこの主人公を健気にすべきだと思い, この部分を柔らかく表現してみました。 そもそもタイトルにもある la plus belle pour aller danser の aller danser は「ダンスに行く」ということですが, どのダンス, 1960年代初めに一世を風靡したツイストといった類のなのでしょうか。 シルヴィ・バルタンは「イエイエ娘」の代表ですし, 「アイドルを探せ」という邦題のイメージからも, このダンスは「ゴーゴー」系ともとれます。 そうすれば主人公は当時の現代娘となるでしょう。 しかし, 途中繰り返される la plus belle pour aller danser の部分のストリングスの使い方とか, 3連目にある「一針一針自分で縫ったドレス」とか4連目の「シルクとレース」などから, ゴーゴーに興じる現代娘というより, 古いヨーロッパのイメージ, シンデレラの世界を連想した方がいいと思うのです。 それで古めかしい「舞踏会」という言葉を使って訳してみました。 最後にもう1点, 『アイドルを探せ』の詞について気付いたことを書かせてもらいます。 この詞は, 一続きの文が, うまい具合に韻を踏んでメロディに合わせて分解されているのが特徴だと思います。 たとえば第3連 Je fonde l'espoir que la robe que j'ai voulue et que j'ai cousue point par point sera chiffonnee et les cheveux que j'ai coiffes decoiffes par tes mains ここは行に分けなければ Je fonde l'espoir que la robe que j'ai voulue et que j'ai cousue point par point sera chiffonnee et les cheveux que j'ai coiffes decoiffes par tes mains という一続きの文で,これを訳すと「私がほしくて,そして一針一針自分で縫ったドレスがしわくしゃになり, また自分で結った髪があなたの手で乱れることを望でいます」という感じになると思います。 接続詞や関係詞や副詞のために, フランス語と日本語の語順はずれています。 だからこれをこのままの順序にすると耳で聞こえるフランス語の語句と目で追う日本語の語句もずれてしまいます。 これはフランス語に限らず印欧語を日本語に訳せば必ず生じる宿命です。 でもできるだけ原詞の行と日本語の行をできるだけ一致させた方が, 歌手や歌の意図が正しく伝わると私は思っているので, この部分もそうなるようにするのにいろいろ考えました。 イマイチのできですが。 他のシルヴィ・バルタンのコンテンツ あなたのとりこ |
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