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75    Massachussetts  (The Beegees)
 マサチューセッツ   (ザ・ビージーズ)  
1967
    原詞・訳詞  
1967年から68年にかけてビージーズは
アルバム『ビージーズ・ファースト The Beegees 1st 』から
  • 『ニューヨーク炭坑の悲劇 New York Mining Disaster 1941 』
  • 『ラブ・サムバデイ To Love Somebody』
  • 『ホリデイ Holiday 』を
アルバム 『ホリゾンタル Horizontal』 から
  • 『マサチューセッツ (The Lights Went Out in) Massachussets 』
  • 『ワールド World 』
さらに『ワーズ Words』『獄中の手紙 I've Gotta Get A Message To You』等のシングルのヒット曲を立て続けに出し今で言うブレイク状態でした。
ちょうど日本ではグループサウンド・ブームだったので, 同じポリドール所属ということでタイガースが『ホリデイ』のカバーを出したりしたことから広く彼らの名前は知られることになりました。 
。。。というような彼らについての全般的な情報は他のサイトに任せて,歌詞を通して時代を振りかえるのをウリとしている当ページは, 数多いビージーズのヒット曲の中でも特に知られている, 『マサシューセッツ』の歌詞を解釈してみようと思います。


まず目立つのが異常に短いということ。 13行しかありません。 曲自体も2分32秒しかありません。 そしてその短い歌詞の内容は, パッと目, マサチューセッツに残した恋人に対して故郷がなつかしい, マサチューセッツに帰りたい, と歌うラブ・ソングのように読めます。が,私はこれはりっぱな1960年代の社会が見える一種のメッセージ・ソングと読みました。


それは2番の1行目 Tried to hitch a ride to San Francisco にあります。


1967年はスコット・マッケンジーの花のサンフランシスコがヒットした年です。 
いわゆるフラワーチルドレンがこぞってサンフランシスコに集まったヒッピー文化全盛期。 『マサチューセッツ』の主人公の若者も, ヒッチハイクで東海岸から西海岸へ行って見ようとしたようです。 でもやはり故郷がなつかしい,忘れられない。 で I will remember Massachusetts と歌うわけです。


でおしまいにしてもいいのですが, ここでもう1歩踏みこんで, なぜ『マサチューセッツ』なのかを考えて見ることにしました。
別にメロディに合うように4音節の州名にしたければ『オクラホマ』でも『ミシシッピ』でも『コロラド』でもよかったのですが, マサシューセッツにしたのはその連想するもの=東部の独立13州の1つで, 南北戦争では北に属した, アメリカの中でも歴史と伝統のあるリベラルなアングロ・サクソン系白人の州というイメージ = これが必要だったからでしょう。  (歌詞が13行から成るのは独立13州を暗示している。。という解釈はおもしろいかもしれませんけどこれは考え過ぎですね。)
いわばマサチューセッツは伝統的な古き良きアメリカを象徴する州であり, サンフランシスコ(カリフォルニア)は, 新しい価値観を持って既存の社会を壊しユートピア的なものを作ろうとする当時の自由な若者文化を象徴する都市(州)なのです。



この歌, 正式名は The Lights All Went Out In Massachusetts (マサチューセッツの灯りはすべて消えた)です。  これが暗示するのは, 新しい時代の到来なのです。
この歌の主人公も新しい時代の流れに乗って, 1度はサンフランシスコに来たものの(恐らくヒッピーとなっているのでしょう), このヒッピー文化どこか変, と感じたのではないでしょうか。 (Something's telling me I must go home という2行目にこの感じが出ています。) やはり『健全』な古い社会=マサチューセッツの方がいいと思っているのです。 後の退廃しきって破滅してしまうヒッピー文化のことを考えると, それで結果オーライだったのですが, この歌は当時の基準から言うと反動主義的な歌ではあったと言えるのではないでしょうか。 もっとも当時の人がそう思ったのか知らないし, 作ったギブ兄弟もそのつもりだったのかわかりません。 あくまでも私の個人的な解釈なので。。


ともかく歌自体はこの時代らしい美しいメロディとストリングスのアレンジ, いわゆるソフト・ロックの代表で, 60年代の名曲の1つとして後世まで残っていくのは間違いありません。