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英語の勉強部屋 センター試験講座
 第11回(2003年12月30日) ストーリー性のある長文読解問題 
センターのストーリー性のある文章の特徴は, 回想物の問題が多く, したがって時間の経過をきちんと追う必要があります。
前のページの2001年の問題も数日に渡る主人公の話なので, この辺りが出題されていますし, 抜粋の部分も時間経過と主人公の行動に関する出題だったと言えます。


2002年の本試験の問題は主人公のポーランド女性が8歳のときにピアノの授業を受けて感銘し, プロのピアニストになるべくクラスコウ音楽学校に入学, 第1学年末の最初の人前での舞台を経験がない故に落ちついてこなし喜びを得たが, 学校が特定の生徒をスター扱いしないという方針に反して主人公だけのコンサートを開くことになり, その稽古に励みコンサートを成功させたという回想録でした。
こちらは時間の経過を追うのはさほど難しくないのですが, 与えられた情報を正しくつかまないと誤答を招く出題が目立ちました。 例えば両親がなぜ主人公をピアノ・レッスンを受けさせたかは Piano lessons were part of my parents' ambition for me to have the better things in life.  Musicians in Poland have sacred status, and having musical talent is an avenue of success open to all (ピアノ・レッスンは両親が私に人生でよりよいものを手にしてもらいたい野望の一部でした。 ポーランドの音楽家は神聖な地位があり音楽の才能があることはすべての人に開かれた成功への道です。) から選択肢の In Poland, musicians are highly respected. (ポーランドでは音楽家は高く尊敬されているから) を選択するという具合に。



2003年の本試験の問題も, ブラジル出身の中学生の回想です。
この問題は多少時間の経過を書かれた順序に追って行くのではなく, 本文中に回想部分が入っている点に気を付けます。 
すなわち出だしは主人公のブラジル出身の女子中学生が学校で同級生から心無い言葉を浴びせられた場面。  第2段落で来日前の7歳のときの思い出となり日本の小学校に入学し苦労したと触れています。 (苦労したのは日本語が話せなかったのであり, 対人関係は良好であったことを読み落してはいけません。 The first few months were hard と読んで勝手に, イジメにあっている第1段落と混同してはいけません。)

ついで中学校に進学して知らない生徒ばかりのクラスになって問題が生じたことが書かれています。 ここでも入学式で両親とブラジルの母語であるポルトガル語を話したというように, 時間の流れが一度「逆流」していることに注意しなくてはいけません。

最後の段落で再び第1段落の場面に戻ります。 つまり意地悪な同級生からのイジメの場面です。 ここで新たに来日して依頼の友達3人が登場し, 少女達の発話と主人公の心の動き(As I saw them [=いじめた少女達] walking away, the anger inside me overflowed や I looked at them [=救ってくれた3人の少女達] with gratitude and finally let the tears fall.) が綴られます。


なお, 2003年の出題は例年になく簡単でした。 
1つは単語が比較的易しかったこと。 たとえ単語を知らなくても設問の選択肢から答えを容易に出すことができます。
例えば上に書いた I looked at them with gratitude and finally let the tears fall. (私[= Elena; 主人公のブラジル生まれの少女]は彼女達を感謝の気持ちで見てついに涙が出た) の部分に関して内容に合う文を選択する設問のBの選択肢  に At the end of the story, Elena cried because she was hurt by Kaori's words.  (話の終わりでエレナ[=主人公のブラジル人]はカオリの言葉に傷ついて泣いた。)とあります。
本文の gratitude (感謝)の意味を知らなくても be hurt (傷つけられる)はほとんどの受験生がわかったと思いますし, 仮にこれも知らなくても本文が looked at them と them が使われているのに設問は Kaori 一人になっていることからも  を選択する受験生はほとんど皆無でしょう。
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